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星の王子様
「星の王子様」------------サン=テグジュペリ

児童書では有名なお話。
小さな星に住む王子様が星星を旅して、地球に訪れた
そこでであったのは絵描きが苦手な[ぼく]。
王子様との出会いでぼくはかけがえのない「秘密」を知る。

王子様はいろんな人に出会いますが、殆どの大人は数字や忙しさにかまけて
大事なことに目を向けません
ほんとうに彼らが捜し求めているのは目では見えないところにあるのに、
大人たちはただひたすら数字や形をを追っているだけで
大事なことに出会えずじまいのまま、結局はそのことさえも忘れてしまうのです
テグジュペリのそういったメッセージが、
現代っ子私たちにありありと突きつけられているような気がします
数字は統計として参考に見るには大変役立ちますが、実際それを追ってばかりにすると
本質が見えなくなってしまいます
私たちは今、新しい世代を向かえ、考え方も多様化してきている中で
あまりの選択肢の多さに自分を見失いがちですが、
そこから抜け出す方法はそういった社会に適応するのがすべてではなく、
心と周りの環境との関係性を把握し、自ら試行錯誤し相手との距離を縮める努力をすることなのではないかと思いました
この本に書かれた作者の意図に心が大きく揺さぶられました。

# by fromheretoforever | 2006-01-23 01:48 | 児童書
季節の記憶
「季節の記憶」-----------保坂和志


淡々とした日常をつづっているだけなのに、
なぜかさらさらと読めてしまう
それは、物語特有のその先が予想できてしまう展開などがないからではないだろうか。
息子と近所の人たちと仲のいい友達と暮らしていて、
そんな中でこんなことがおきてこんなこと思った、
という日記みたいなスタイルで書かれいていることが、
押し付けがましくなく、出てくる人たちの人格が、線でなぞっていくみたいにだんだんと見えてくる。

まず、私は今まで読んだことのないタイプの小説だったのでとても衝撃を受けた
感傷的なことと科学的な考えの対照的な例が出ているのを読んでまた衝撃
今までどちらかというと感傷的な気持ちを綴った小説を読む機会が多かったので。
いろいろと考え方を変えさせら得る作家さんです。
# by fromheretoforever | 2006-01-14 00:31 | 小説
「はるかな国からやってきた」
「はるかな国からやってきた」------------谷川俊太郎

「二十億光年の孤独」をはじめとする、詩人・谷川俊太郎の秀作詩をまとめたもの。

谷川俊太郎の詩を呼んで、いつも思い浮かべるのは「大海原の上で星を眺めている」という光景だ。

暗闇の海の上で、時に波に打たれ、潮風に苦しみながら、

ぽうっと灯る星を目指し、気持ちはいつも宙をさまよっている。

気持ちよさも気分の悪さも最後は星となって一つの幸せを残して消えていくのだ。
# by fromheretoforever | 2005-12-31 01:03 |
言葉を体感
今日とても暑いですね
10月だというのに30度だそうです。
天気予報も何も聞かないまま家を飛び出してきてしまったために、タイツに長袖姿で、自転車をこいでいると汗が滝のように流れてきます。
しかし、自転車から降りてふと日陰に入ると汗がすーっとひいて行くのが感じます。
夏の暑さとは違った暑さ―ムシムシしていないからっとした暑さ―この季節になると朝のニュースなどでよく耳にする言葉ですが、実際にそれを意識して体感したのは初めてです。
最近少しは言葉に敏感になってきたということでしょうか。
これから先、季節の移り変わりには、そういった事象を表す言葉がたくさんでてきますね。その言葉たちを体感できたら、素敵だなぁと思うのでした。

# by fromheretoforever | 2005-10-02 13:26
対岸の彼女
「対岸の彼女」   角田光代

働く女と、働いていない女。
少女時代の心から信頼できる友人。
大人になってからの生活
-仕事を持つこと、近所づきあい、子育て、姑、同僚-
大人になれば、何が変わるというのだろうか。
少女たちは、どこに向かって毎日さまよっているのだろうか。

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角田さんは、世の女性をよく観察しているんだなぁ、と圧巻。
小さな悩みや、強がり、人間の裏と表。
描写がすばらしいです。
私も、どこかものすごく遠くに行きたいという願望を、高校のときにいだいたことがありました。
しかし、物理的に遠くに行っても、結局何も変わらず、
ただ、「自分はここでこうしている」という現状を確認することしかできなかった。
本当は、どこに行きたいかなんてわかっていないのだから。
いろんな選択肢を与えられる、自分の自由にできる、
そういった憧れからはやく大人になりたいと願うのだけれども、
実際大人になったって何も変わらない。むしろ余計なことが増えていくばかり。
では、人間はなぜ年をとっていくのか?
著者は、この話の中で、その答えを「出会うため」と書いています。

宮本輝さんが、エッセイで、
「どんな言葉を尽くしても、自分の心を表現することができないからこそ、
人間は「文学」などというものを発明したのだ」
という持論ともに、別れについていて述べていました。
それは、あきらめられるし、あきらめるしかないことだが、
どうしても体中が疼きつづける別れ
-例えば、恋や死について。これは文学が最後に集約される先である-
が、人生において、年を重ねるごとに深く、多くあるということですが、
角田さんが著書で主人公に、「出会う」ために年を重ねるといわせていたのは、
宮本輝さんが言っていた事を、別の切り口から言っているような気がしました。
人生においての別れと出会い。
それを何度も嫌というほど繰り返して、だんだんと自分の向かう場所が定まっていき、
自分がその場所で留まっている事に、漠然とした安定を見出す。
角田さんがこの話の中で取り扱っていたのは、宮本さんが言っていた別れとは少し違う気もするけれど、「どんな言葉を尽くしても、自分の心を表現することができないからこそ、
人間は「文学」などというものを発明したのだ」という持論において、角田さんが表現したかったのもそういうものなのだな、と思わずにはいられません。

はて、人生とは、文学とは、一体なんなのでしょう。

# by fromheretoforever | 2005-09-12 17:58 | 小説
血の騒ぎを聴け
「血の騒ぎを聴け」  宮本 輝

宮本さんの、もしかしたら最後かもしれないというエッセイ。
若かりし80年代から90年代初期までの短編エッセイをまとめたもの。
これは、宮本さんをよくご存知なかたには、初めて氏の本を読む人より
何十倍も楽しめるのではないかと思う。
このエッセイ集では、宮本さんの思想や志向や小説に対する思い、
宮本輝文学の根本となるテーマのようなもの、などがところせましと並べられている。
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氏の、エッセイを大切にする思いから、一つ一つのエッセイが真摯な態度で書かれてあって、
とても読み流せるエッセイではないということに途中で気づき、
最初軽い気持ちで読み始めたことを恥じました。
また、修飾や比喩がとてもきれいで、それでいて飾っていていない平明で清潔な文体に改めて感動を覚えました。
しかし、ボキャブラリーがたりず、宮本さんの作品をそんなに多く読んでいない私にとっては
少し読む時期が早すぎた気がします。
すべてを理解することはもちろん、
その一つ一つのエッセイの中ですらボキャブラリーと経験のなさが理解を妨げました。
言葉の一つ一つに重みがあるため、なかなか軽く読み進めることもできず、
読むのにもかなり時間がかかりました。
たくさんの宮本さんの作品を呼んだ後、また読み直したいです。
# by fromheretoforever | 2005-09-11 23:15 | エッセイ
夏のこどもたち
「夏のこどもたち」  川島 誠

中学生たちの日常の出来事-いじめ、先生との対立、部活、成績-を
その物語の主人公からの視点で見つめているというお話。
全4話。お調子者の子、突っ張っている子、おどおどしてしまう子、
周りより少し大人びている子、絵に描いたような「先生」、それぞれの様子を写している。
文の書き方などは面白かったけれど、いまいち何か足りないような気もした。
本の題名にもなっている「夏のこどもたち」が一番面白かった。
# by fromheretoforever | 2005-09-11 23:14 | 小説
図書室の海
「図書室の海」  恩田 陸

「六番目の小夜子」の番外編・「図書室の海」を含め、短編全10話が詰まった一冊。
どの話も、他の話や本とつながりが見え、
話の一つ一つが、そのときの作者のコンセプトによって趣向が違う。
なので、「○○の続編」「○○の予告編」と作者が考えて作ったものは、
大体趣向の凝らし方が似ている。
ミステリー、SF、ホラー、青春ものなど、
多様なジャンルの作品を書く作者ならではで、
さまざまな視点から物事を見つめていき、
そのなかに何らかの不安定さと不自然さを盛り込みながら
最後はなにかオチがつくという感じが、読むペースを進めさせる。面白い。
# by fromheretoforever | 2005-09-07 16:17 | 小説
蛍川・泥の河
「蛍川・泥の河」  宮本 輝

どちらの2作とも、終戦後の風景とその生活と人の生死とをリンクさせて
描いた作品。作者の少年時代の背景を基に描かれているのが伺われる。
小栗康平がこの作品のうちのひとつ、「泥の河」を映画化していたので、
気になって原作を読んでみたのがきっかけだったが、ものすごい感銘を受けた。
文が読みやすいことと、表現の仕方が鮮やかだ。
時になまめかしく、恐ろしい印象を与え、
時に言葉にはできないようなその場の空気を巧く表現している。
少年期の、まだ知らない大人の世界を垣間見たときの微妙な感覚をみごとに表現している。
これを映像化したとき、どうなるのか。
実はまだ、映画版「泥の河」を見ていないので、ものすごく楽しみだ。
# by fromheretoforever | 2005-09-07 15:38 | 小説
氷の海のガレオン
「氷の海のガレオン」  木地 雅映子


「氷の海のガレオン」「天上の大陸」「薬草使い」の三作。
どれも、共通するのは、小学生・中学生・高校生の世代の女の子の中で、
一人ずば抜けて大人びている女の子がいて、
周りと自分の違いに悩んだりしながら生活をしていき、
はっきりとは変わらないが、最後に何かか変わっていくというもの。

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小・中・高校生の間、女の子は常に戦場にいる、と私は思います。
それは、「相手と戦う」のではなく、「自分と戦う」ための戦場です。
集団行動を強いられる環境の中で、どれだけ自分を適応させるか、
はたまたそのなかでどれだけ自分の個性を尊重する(というより見つける)ことができるのか。
私は他人は自分を映す鏡だと思います。
相手の自分に対する言動で、相手からみる自分の姿を確認し、
それは、自分が客観的に自分を見るためのプロセスに関係するからです。
とりわけ、自分のことを考え悩み構築していく少年少女期は、この作業の繰り返しです。
だから、どんなに自分に自信を持とうが何をしていようが、
相手の目はかならず一度は気にかかるのです。
周りより早く大人びてしまった少女たちにも、それなりの悩みがあるのはあたりまえのことです。
このお話たちは、
そういった少年少女期の葛藤とそのとき特有のあぶなっかさのなかの鋭い感覚が
いっぱい再現されています。
なんだか酸っぱいようで甘い。
それでいて、ほっとする。そんな印象です。
# by fromheretoforever | 2005-09-04 01:24 | 児童書
きよしこ
「きよしこ」 重松清


少年はどもりが直らず困っていた。
父親の度重なる転勤のせいで、
みんなの前で何度も自己紹介をしなければならない。
けれど、少年はカ行とタ行がうまく言えないから、
きよしの「き」がつっかえてしまう。
できることならどもる言葉は言わずにいたい。でもそういうわけにもいかない。
いつからか、少年は言葉を気にせず味方になってくれる友達、「きよしこ」を待つようになった。
幾日も待って、やっとのことできよしこが現れた・・
どもりを抱えながら、四苦八苦して先に進んでいく少年から青年になるまでのお話。

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読み終わり、身震いがしました。
話の創作性の中にリアリティがある。
問題がどんどんと解決していくわけではなく、
少年は少しずついいとこと悪いとこを引きずりながら成長していきます。
児童書にしたら最高だと思います。
少年と一緒にハラハラしたり、落ち込んだり。
読んでいて、切ない気持ちで一杯になりました。
かな~り、おすすめ!


# by fromheretoforever | 2005-09-03 01:35 | 小説
点子ちゃんとアントン
「点子ちゃんとアントン」
エーリヒ・ケストナー 作
高橋 健二 訳

点子ちゃんは、裕福な家に生まれたおてんばな女の子。
しかし、彼女の親は彼女にかまわず、女中や先生に彼女をまかせっきり。
そんな点子ちゃんの親友は、
貧乏な家に生まれたけれど、母親思いで優しくて勇敢なアントン。
二人とその家族、女中や先生を取り巻くお話の中で、
ケストナーは、読者に、
尊敬や偶然、真剣な人生や腹黒い人間、などについて語ります。

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点子ちゃんは、お父さんお母さんにかまわれない代わりに、
自分で友達を選択し、自分で自分のしたいことを選択します。
彼女の選択の良し悪しはわかりませんが、
少なくとも、彼女が自分のしていることに対して引け目を感じたり、
後悔したりすることはありません。
点子ちゃんは、自分勝手なわけではなく、素直なのです。
アントンといえば、彼も素直な心を持ち、優しさと勇敢さを持ち合わせています。
お金持ちの子、貧乏な子がお友達になるということは、なかなかない話でしょう。
このお話を読むと、失いかけていたものに気づかされます。
大人にも子供にも読んでほしい作品です。
# by fromheretoforever | 2005-09-01 11:57 | 児童書
六番目の小夜子
「六番目の小夜子」  恩田陸


とある地方の高校に美しく謎めいた転校生がやってきた。その高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、恩田陸伝説のデビュー作。

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恩田陸さんのデビュー作。
これは、NHKのドラマ愛の詩で鈴木杏ちゃん主演でドラマ化されました。
私は、そのドラマを見てすごく印象的だったんで、原作をまた読み始めました。
一言で言うなら、「青春がいっぱい☆」って感じの作品です。
学校に特有の、七不思議みたいな怖さをもちながら、
生徒はそのことを意識化にしまいこんで、それぞれの生活を営んでいく。
ゆっくりと静かに水面下で「サヨコ」は動いています。
それがまた恐怖感を与えるのです。
ドキドキ・ハラハラして一気に読み終えました。
まさにファンタジー!
# by fromheretoforever | 2005-08-13 00:44 | 小説
ハードボイルド/ハードラック
「ハードボイルド/ハードラック」    よしもとばなな

●ハードボイルド●
よしもとばななといえば、
死や病気という要素が必ずといっていいほど話の中に含まれているのだが、
これもその一つ。
主人公は女性でありながら女性と付き合っていて、
更にその女性には人には見えないものが見える、そういう人と付き合っていたということの回想シーンから話は始まる。
世の中には、目に見えない不思議なものがたくさんあるけれど、
一番怖いのは生きている人間さ、というホテルのおばさんの言葉はかなり印象的。
確かにそうなのかもしれない。
生きているというだけで、憎しみや執念や汚いものを、何の防御や条件もなく目にしてしまう。
それこそ恐ろしい。
しかも、汚いものを生み出すのは自分かもしれないのだから。
「かもしれない」に含まれる予測不可能さほど恐ろしいものはない。

●ハードラック●

  
# by fromheretoforever | 2005-05-18 01:57 | 小説
本を・・
読みたいです。
というか、文章力つけたい。
そして本を読みまくりたい。
そんなわけで。
# by fromheretoforever | 2005-05-16 04:57 | ごにょごにょ
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